株式会社ルーラーBLOG

INTERVIEW
株式会社小竹美術_小竹康晴氏

絵画・美術品を身近に感じてもらえるWebサイトを目指しました。北海道内のお客様に絵画の買取・販売を提供する小竹美術様インタビュー

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株式会社小竹美術様 Webサイト・絵画・美術品データベース構築インタビュー

広く世の中に認知・確立されている業界でありながら、Web上における展開については事例が少ない。あるいは、Webを中心としたデジタルコンテンツとビジネスのマッチングを模索中─。

周囲を少し見まわすだけで、そのような業界やビジネスが意外と多いことに気づきます。特に北海道においては、残念ながら「ビジネスにおけるWeb活用」の面では後塵を拝する企業、業界が多いと言わざるを得ません。

今回はそうした業界のひとつ、絵画・美術品買い取り・販売に取り組む株式会社 小竹美術のケースをご紹介いたします。

絵画・美術品買い取り・販売というビジネスとWeb

小竹美術会社ロゴは日本画家・片岡珠子の揮毫

■小竹美術会社ロゴは日本画家・片岡珠子の揮毫


株式会社 小竹美術は2014年、Webサイトと商品データベースというツールを活用するビジネススタイルへと本格的にシフトしました。同社が求めている成果は、地域に根付きながらも、既に全国規模の展開を行っているライバル(同業他社)に伍することです。

お話しいただいたのは、2012年に創業者であり父である先代から同社経営を引き継ぎ、現在同社を切り盛りされていらっしゃる小竹 康晴氏。古くから続く業界であるがゆえに、「Webを活用するビジネスモデルでは、他業界より一歩も二歩も遅れをとってしまった」と小竹氏。終始にこやかで柔らかな語り口ながらも、絵画・美術品買い取り・販売ビジネスへの思いが伝わってきます。

同社が直面していた状況は、取り扱う商品(製品、サービス)や業種の違いを超えて、ビジネス用途でのWebサイト構築、あるいはWebサイトリニューアルの意義や方向性を考えるうえで、貴重なケースメソッドと受けとめることができます。

株式会社 小竹美術が必要としていたのは、Webサイトや商品データベースといったツールだけでなく、ツールの効果的な活用を下支えするビジネス・パートナーであったのかもしれません。Webサイト構築から始まるビジネス・パートナーシップこそ、Webマーケティングにおける最良のソリューションなのです。

小竹美術 Webサイト

■外観と店内の様子がわかる小竹美術WebサイトのTOPページ

■株式会社 小竹美術がWeb活用へと歩みを進めた理由とは?

小竹 そうですね。まず、私ども絵画・美術品買い取り・販売という業界は、経営者の高齢化が顕著です。査定・鑑定といった経験値が必要とされる場面が少なくないことから、経験豊富な経営者が長く現役であり続ける業界です。

そこには良い面はもちろんありますが、近年は望ましくない面が顕在化していました。そのひとつが、PCやWebなどといったツールへの対応が遅れがちとなってしまったことです。

確かに同業各社は、以前からWebサイトを開設し情報発信を行っています。しかし、本当にWebサイトを活用できているか?となると話しは違ってくるのではないかと思っていました。今や「ホームページを開設しました」「情報を発信しています」という発信者側の満足で済まされる時代ではありませんよね。

そのうえお客様の行動そのものが「Web中心」になってきていると思うのです。何か知りたいことがあれば、まずは検索します。その結果、表示されるWebサイトのイメージやクオリティ、得られる情報内容によって、ビジネスの成否が決するのではないだろうか?と。

そして当社が扱う商品の性格上、Webサイトをご覧いただくお客様に与えるイメージや信頼感についても「充分に配慮しなければいけない」とも考えていました。

実はWebの世界には全く不案内ながら(笑)、ここまでは考えていたわけですね。問題は「どこ」の「誰」に、こうしたWeb活用に関することを相談したら良いものか、見当もつかなかったことでした。

■そこで株式会社 ルーラーとの出会いがあった?

小竹 そうなんです。真っ先に「Webサイトを作ってくれる会社を知らないか?」と相談したのは、学生時代からの友人である十勝川温泉第一ホテル 常務取締役 杉本浩章氏でした。

そこで「それなら、ルーラーが良いよ」とご紹介いただいたのです。

結果的に、これが最高の出会いになったと感じているんですよ。お世辞抜きです(笑)。

何よりもWebの世界に不案内な私は、まさにルーラーさんに「おんぶに抱っこ」の状態でしたが、本当に最善の方法をご提案していただけたと感じています。言ってみれば、当社が不得手としている分野を支えてくれるビジネス・パートナーと出会ったような感覚です。

さまざまに要望を汲んでいただき、Webサイト上では当社が扱う作品全てをご覧いただけるようにすることとしました。

当社にとっては、店舗へご来店いただき、実際の作品(商品)をご覧いただくことは重要なことです。Webサイトに掲載するコンテンツなどについていろいろと相談させていただきましたが、Web上でも「作品をご覧いただくことは重要である」という結論を得ることができました。

「探している作品が入手可能か?」「好みの作品を扱っているか?」といった情報提供は、Webサイトをご覧いただくお客様に対して必須と言えます。そこを疎かにするわけにはいきませんでした。

商品一覧ページ"

■数多くの絵画を見ることができる商品ページ。カテゴリ、価格順やおすすめ順、キーワードなどで検索することができます。

■「買い取り専門サイト」を準備中であると聞きました。

小竹 お客様との接点としては、絵画や美術品などの買い取りを前提とした「ご相談」や「査定」「鑑定」は多いものです。ですので、その玄関口となる専用Webサイトを用意させていただくことは、いわば必然であるといえます。

当社Webサイトを通じて最も多く見受けられる「買い取り」に関するご相談などは、大半が次のような流れで進みます。

●ご高齢となられた「親世代」の皆さまが「持ち物処分」をお考えになる

●そのことを息子・娘などの世代に相談

●息子・娘世代の皆さまがスマホやパソコンで検索

●Webサイトをご覧になり、ご相談・ご来店いただく

やはり、ここでもカギとなるのは「スマホやパソコンでの検索」とその後に表示されるWebサイトです。

当社としましては、この段階で「安心してお付き合いできるお店」という小竹美術のコンセプトをお伝えしたいと考えています。ことさらに「高価買い取り」「親切」などといったキーワードを並べ立ててアピールする気持ちはありません。

「できる限り高価で買い取りを行うこと」「親切・丁寧な対応を行うこと」は、専門業者である私たちにとっては「当然のこと」だからです。

私自身、趣味のバイクで「買い取り」をお願いした経験があります。最初はやはりWebで査定を申し込んだりしましたが、どうも「高価買い取り」を謳っている業者ほど査定が厳しかった(笑)ですね。結局、地元のバイクショップが、査定も対応も最も良かった。

これは余談でしたが、小竹美術も、このときの「地元のバイクショップ」のような存在になりたいと考えているのです。

絵画・美術品に関わるビジネスの「明日」を思い描きながら

小竹美術_小竹康晴氏

■Webサイトを活用して、地域のお客様にとって身近に感じられる業界、お店にしていきたいですね。(小竹氏)

「この壁に絵の1枚でも飾ったら心地良いかもしれないな」などと思い浮かべたことはありませんか?

これが絵画や美術品と同じく「作品」と呼ばれる「本」であれば、思い立ったとき気軽に、何ら抵抗を感じることなく専門店、つまり書店に立ち寄ることができます。もちろん、Webで通販という選択肢もあります。

それがなぜ、絵画・美術品という「作品」となると身構えてしまう人が多いのか? さらには、専門店である画廊や絵画展の敷居が高く感じられ、書店のように気軽に立ち寄るという発想が一般的ではないのはどうしてなのか?

脱線覚悟で小竹氏に話題を向けてみました。

■絵画・美術品などを扱うお店には敷居が高いというイメージがあります。

小竹 絵画や美術品に対する感覚や、当社のような絵画・美術品を扱う店へのイメージはずいぶん変わって来たように思います。私は、これもWebのおかげなのではないかと思っています。

当社Webサイトは開設から2年経ちましたが、その間を通じて、店舗を訪れるお客様の変化を感じています。以前よりご予算を含め、「具体的なイメージ」を持ってご来店されるお客様が増えました。例えば「○○という作家の作品を探している。予算はこのくらい」あるいは「Webで見た作品の実物を見たい」などといった感じですね。一般的な「お買い物」に近づいてきたのではないかと思います。

「敷居が高い」と感じる一番の理由は、きっと昔ながらのイメージが根強いためでしょう。気むずかしそうな年配の店主が、店の奥からお客様の「見る眼」を値踏みするかのようにギロっと視線を送り…といったイメージですよね(笑)。

そして「価格と販売スタイル」に関することでしょうか。

当社のWebサイトをご覧いただくとお気づきになると思いますが、全ての作品に「価格表示」をさせていただいています。このスタイルは現在のところ、業界内では一般的ではありません。価格は伏せておき、お客様を見て提示する価格を決める…といったスタイルの画廊なども未だあるようです。

そうした業界のイメージも変えていきたいですね。

■Webに、そしてルーラーに期待していることとは?

小竹 業界のイメージを変えていくことや、ビジネスとして継続していくためにも、Webサイトはとても有効なツールだと感じています。

Webサイトでお店のイメージや取り扱っている作品、そして価格などの情報をオープンにお伝えし、お客様との距離感を縮めていきたいですね。地元のお客様に「地域のお店」として身近に感じていただけることが理想です。

先ほど触れた「買い取り専門サイト」においても、「安心して付き合える地元の店」であり続けたいと考えております。

「安心」の例を挙げさせていただくとしたら、たとえば絵画や美術品の買い取り。ご家族にとっては「片付け」の意味合いもあるはずです。ですから小竹美術の買い取りでは、値が付かない作品も引き取らせていただくようにしています。しかし、買い取り業者によっては、値が付かないものは引き取らないというケースは多いものです。

そうした場合ご家族は「だからといってゴミとして処分するのは忍びない…」とお感じになるのではないでしょうか。困りますよね。

「買い取り」において、地元のお客様にはそうした思いをしてほしくはありません。そうした点をアピールしていくうえでも、Webサイトはなくてはならないツールです。

そして、今後もさらにWebをビジネスに活用していくうえで、ルーラーさんにはこれまで同様、サポートをお願いしていきたいですね。今後ともぜひよろしくお願いいたします。

ライター:高橋 啓之、インタビュー:青山千春(ルーラー)


株式会社 小竹美術
〒064-0811 札幌市中央区南11条西7丁目2-22
北海道札幌市に店舗を構える創業33年の画廊。札幌市民の憩いの場であり、国指定の重要文化財である「豊平館」「八窓庵」など文化施設がある「中島公園」が近い。油絵、日本画、水彩画、版画、彫刻、工芸、書などを幅広く扱う。同社ロゴは、日本画家・片岡珠子の揮毫。

【WEBサイト】http://www.kotakebijyutu.com/


【編集後記:青山千春(ルーラー)】
絵画・美術という業界に新しい旋風を巻き起こす感じがする。それが小竹さんの第1印象でした。

穏やかな口調で絵画や作家について教えてくれたり、将来の展望を語ってくれる姿に、よし!旋風を巻き起こすお手伝いしまひょか。(なぜか関西弁)Webビジネスのサポートはお任せください。と思う青山でした。

買取サイトの開設、絵画作品データベースのバージョンアップ、スマホの最適化など、課題はたくさんあります。
より多くの方に、絵画や美術品を身近に感じてもらえるWebサイトになるよう企画・施策をしていきます。今後もどうぞよろしくお願いいたします。

次回のインタビューは、この記事を読んでくれている貴方かもしれません。


高橋 啓之

高橋 啓之Guest Writer

ライター歴25年
機内誌、フリーペーパーなど。取材・執筆・編集・ラジオ番組の原稿制作も

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